絵馬ブログ

絵馬、絵馬堂についてのブログ。ほぼ月一回更新。/筆者:佐藤拓実/訪れた絵馬スポットの数:54(番外編:6)/ツイッター @EMA_blog_

神社

成島三熊野神社毘沙門堂の絵馬

(成島三熊野神社毘沙門堂) ・成島三熊野神社までの道のり 岩手県花巻市のJR釜石線土沢駅から田畑の間に点在する民家を横目に山裾に沿って約5キロの道のりを行くと右手に鳥居といくつかの石碑が現れる。成島三熊野神社だ。鳥居をくぐり。地蔵堂を拝んで急な…

生身天満宮の絵馬堂

(生身天満宮の絵馬堂) ・生身天満宮の概要 京都府南丹市園部の生身天満宮の絵馬堂を見に行った。ここは全国で唯一、菅原道真公が生きておられる時から祭祀しているため、生身(いきみ)天満宮と称し日本最古の天満宮とも言われている。 もともと園部は菅原…

笠間稲荷神社の絵馬③(絵馬殿)

(笠間稲荷神社 絵馬殿) 「日本三大稲荷」に数えられることも多い笠間稲荷神社の絵馬を見に行った。 境内に飾られた絵馬や奉納額を全3回で紹介する。 第3回目となるこの記事ではいよいよ絵馬殿を見ていく。 ※訪れたのは2020年です。現在とは公開状況が変わ…

笠間稲荷神社の絵馬②(東門、社務所)

(笠間稲荷神社 社務所) 「日本三大稲荷」に数えられることも多い笠間稲荷神社の絵馬を見に行った。何度かに分けて奉納物を紹介していきたい。笠間稲荷神社への道のりや由緒などは記事の①を参照してほしい。 ※訪れたのは2020年です。現在とは公開状況が変わ…

住吉大社の絵馬殿

(住吉大社 本殿) 全国に約2300社あるといわれる住吉神社の総本社で、延喜式名神大社、摂津国一之宮である住吉大社に行ってきた。初詣には毎年約230万人の参詣者があるという。大阪近辺では最も有名で由緒ある神社の一つだろう。鎮座は神功皇后摂政十一(西…

笠間稲荷神社の絵馬①(拝殿、廻廊)

(笠間稲荷神社の拝殿) 「日本三大稲荷」に数えられることも多い笠間稲荷神社の絵馬を見に行った。門前町として有名な笠間市は茨城県の中央に位置し、笠間焼の産地としても知られる。 大きい神社であるだけに境内に飾られた絵馬も多かった。3度に分けて紹…

御靈神社(上御霊神社)の絵馬所

(御靈神社(上御霊神社)の絵馬所) 御靈神社(上御霊神社)の絵馬所を見てきた。京都市内のやや北に位置し、地下鉄では烏丸線鞍馬口駅が最寄り。相国寺や大谷大学とも近い。 京都府神社庁のウェブページによれば、延暦十三(西暦794)年5月、崇道天皇(早…

八雲氷川神社の絵馬堂

(八雲氷川神社の絵馬堂) ・八雲氷川神社の概要と境内の様子 東急東横線の都立大学前駅で下車し、やや道が入り組んだ住宅街を抜けたところに八雲氷川神社がある。その境内に絵馬堂が建っているという情報を得て見てきた。 看板によれば、八雲氷川神社の祭神…

高照神社の絵馬

(高照神社拝殿) ・高照神社と絵馬群の概要 高照神社(たかてるじんじゃ)は、宝永七(1710)年に死去した弘前藩四代藩主津軽信政を、遺命により五代藩主津軽信寿が吉川神道に基づき神葬した廟所に始まる。社名は当初は高岡霊社、明治以後は高照神社と呼ば…

氣比神社(おいらせ町)例大祭の絵馬市と絵馬殿

(氣比神社の絵馬市) 青森県おいらせ町の氣比神社では毎年7月第一土曜日・日曜日の例大祭に合わせて全国でも珍しい絵馬市が行われている。今回の記事では2022年7月2日、3日に開催された例大祭と絵馬市の様子をレポートする。 ・氣比神社の概要 古くから国内…

向能代稲荷神社・恵比須神社の絵馬①(恵比須神社)

(向能代稲荷神社・恵比須神社) ・向能代稲荷神社・恵比須神社の概要 秋田県北部に位置し、秋田杉の産出などで有名な能代市(のしろし)。能代バスステーションから向かうと米代川を渡る途中の橋の対岸に見える赤い建物が向能代(むかいのしろ)稲荷神社・…

本荘八幡神社の絵馬

(本荘八幡神社の鳥居) ・本荘八幡神社の概要 JR羽後本荘駅から歩いて十数分。秋田県南部、日本海に面する由利本荘市の中心部、かつての本荘藩の城下町エリアに本荘八幡神社は所在している。 口碑に伝えられているところによれば、寛治年間(西暦1087〜1094…

古四王神社(象潟)の絵馬

(古四王神社) ・古四王神社の概要 古四王神社の本社は秋田市寺内字児桜に鎮座し主に日本海沿いの秋田、山形や新潟に同名の神社が分布している。創建年代不詳だが社伝では崇神天皇(記紀神話の皇室系譜では第10代の天皇、大和政権を確立し国内統治を進めた…

戸隠神社(象潟)の船絵馬

(戸隠神社の様子) ・象潟(きさかた)と北前船 2017(平成二十九)年4月、「地域の歴史的魅力や特色を通じて日本の文化や伝統を語るストーリー」を文化庁が認定する制度である「日本遺産」に「荒波を越えた男たちの夢が紡いだ異空間 ~北前船寄港地・船主…

摩氣神社の絵馬舎

(苔の生えた屋根が印象的な摩氣神社の拝殿) ・摩氣神社までの道のり 京都府南丹市の摩氣神社(まけじんじゃ)の絵馬舎に行った。 朝早く起き5時30分頃の電車でJR京都駅を出発。夜が明ける前の暗い車窓を眺めながら朝食に軽くパンを食べた。JR嵯峨野線園部…

富士嶽神社の絵馬殿

(富士嶽神社 絵馬殿) ・富士嶽神社への道のり (館林駅近くのガスタンク。電車から撮影。) (館林駅西口) 群馬県の東武鉄道館林駅へ。西口から20分ほど歩くと小山の上に社殿の載った神社が見えてくる。 ※この時は2キロほど離れている青梅神社にも行きま…

瀧尾神社の絵馬舎

(瀧尾神社、西側の鳥居) ・瀧尾神社の概要 京阪・JR西日本の東福寺駅からほど近い京都市東山区の瀧尾神社に行った。 創建年代は不詳だが、洛東聾ノ谷にあった武鵜社(たけうのやしろ)が応仁の乱で焼失、日吉坂に移転し多景社と称し、さらに西暦1586(天正…

青梅神社の絵馬殿

(青梅神社の拝殿) ・青梅神社までの道のりと概要 東武鉄道館林駅の東口を出てまっすぐ進み、中央通りと交わる「館林駅入口交差点」を左折し少し進むと道の左側に青梅神社の鳥居と石柱がある。住宅に挟まれた細い道を抜けると周囲からは想像できないほど大…

大井神社(水戸市)の絵馬殿

(大井神社拝殿) ・大井神社への道のりと境内の様子 水戸市の中心部からバスで30分程、市街地を過ぎ田畑の広がる風景のなか「大井神社前」のバス停で降りると小山の麓に小さな石橋が掛かり、白い石の鳥居と「延喜式内」と彫られた石柱が建っていた。ここが…

勇払恵比須神社の絵馬と奉納物

・勇払恵比須神社の概要 王子製紙の工場や苫小牧港を有する北海道苫小牧市付近の開拓は、1800(寛政十二)年の八王子千人同心と呼ばれる幕臣一団の移住に始まるとされる。その最初の入植地が勇武津(ゆうふつ、現在の苫小牧市字勇払)であった。明治に入り開…

氷川神社の額殿

(氷川神社の楼門) ・氷川神社の概要 埼玉県さいたま市大宮区にある氷川神社は各地の氷川神社の総本社で武蔵国一宮とされている。祭神は須佐之男命(すさのおのみこと)、稲田姫命(いなだひめのみこと)、大己貴命(おおなむちのみこと)。創立は社記によ…

松ヶ崎八幡神社の武術絵馬

(松ヶ崎八幡神社の鳥居) ・松ヶ崎八幡神社へ 秋田市の北にある由利本荘市の海辺の集落、松ヶ崎へとバスで向かった。この日は事前にご連絡を差し上げていた宮司さんにご案内いただいき、貴重な建築や絵馬、文化財を見ることができた。 山の麓の新しそうな石…

志茂熊野神社の絵馬殿

都営地下鉄南北線の志茂駅で降り、住宅街の中を10~15分ほど歩いていくと志茂熊野神社に着く。本殿へと続く長い参道の右手、手水所の隣に絵馬殿がある。祭神は伊邪那岐神、伊邪那美神、事解之男神。創建は不詳ながら旧別当寺の西蓮寺の梵鐘に、1312(正和元)…

松原菅原神社の絵馬堂

京王線の明大前駅から下高井戸駅に向かって5分ほど線路沿いに歩いて左に曲がり「菅原天神通り」という道を住宅街の中へしばらく進む。この辺りは地名を松原という。右手に緑が見えてくると菅原神社、通称「松原の菅原神社」はすぐそこだ。創祀としてはこの地…

石狩弁天社の絵馬(ある2枚の武将絵馬について)

石狩弁天社は元禄七(1694)年の創建。北海道でもかなり古い部類の神社なのではないか。この地域独特のチョウザメの神である「妙鮫法亀大明神」、通称「鮫様」「鮫さん」のほか、稲荷大明神などを祀っている。鮫様は鮭漁の神で「チョウザメは石狩川の主であ…

(番外編)石浦神社の弁慶彫刻

石浦神社は兼六園のすぐ横、金沢21世紀美術館の向かいにある。祭神は大物主大神など。金沢最古の宮として古くから信仰を集め、平安時代の法令集である延喜式に載っている式内社の三輪神社の後裔とされる。奈良時代には神仏習合となり石浦山慈光院長谷寺と改…

旗岡八幡神社の絵馬殿

東急大井町線の荏原駅から歩いて数分、旗岡(はたがおか)八幡神社に来た。長元三(1030)年に平忠常の乱を治めるべく朝命を奉じた源頼信公がこの地に宿営し八幡大神を祀ったのを同社の発祥としている。源氏の白旗をなびかせ武威を誇ったことから「旗岡」「旗の…

安井金比羅宮の金比羅絵馬館(2018年現在閉鎖中)

八坂神社から歩いて10分くらいの安井金比羅宮。縁結びと縁切りの神社として人気だが、絵馬堂を資料館のようにした「金比羅絵馬館」があると聞いたので行ってみた。しかし老朽化のためか休館中だった。2015年から休館しているらしい。ホームページにも一応出…

太宰府天満宮の絵馬堂

太宰府天満宮について込み入った説明は不要だろう。全国約12000社と言われる天満宮や天神社の総本宮であり、菅原道真公の御墓所の上に造営されている。 初耳だったが、菅原道真公は学問の神様であるだけでなく文化の神様とされている。宝物館には五万点もの…

網走神社の船絵馬

網走神社は文化九(1812)年、場所請負人(松前藩から委託されアイヌと交易を行ったりアイヌを使役して漁業を行う商人のこと)の藤野四郎兵衛が網走川河口に漁場鎮護のため小祠を建立したのを創始とする。道内沿岸部には場所請負人が建立した神社がよくある…